ブラックペッパーは、高温多湿の環境に育つつる性の多年草です。ブラックペッパーの実は緑から赤、黒と変化します。果皮が黒くなったものをブラックペッパー(黒コショウ)といいます。ホワイトペッパー(白コショウ)は、赤くなった果皮を発酵させ、外皮を除去し乾燥させたもののことです。
ブラックペッパーはインド原産で、食用としてはもちろん、医学の分野でも約4000年前から使用されていたといわれています。インドの伝統医学アーユルヴェーダにおいても、欠かせない材料の一つです。中世ヨーロッパでは長期保存が出来るスパイスとして重宝され、大航海時代が始まるきっかけになったともいわれています。
今回は、ブラックペッパーの効果と意味についてまとめていきます。
ブラックペッパーの基本データ
名前 | ブラックペッパー、Black Pepper |
和名 | クロコショウ |
学名 | Piper nigrum |
科名 | コショウ科 |
使用部位 | 果実(種子) |
四大元素(五行) | 地(火(金)) |
チャクラ | 第7チャクラ、第1チャクラ |
ブラックペッパーの特徴
ブラックペッパーは、スパイシーで温かみのある香りです。基本的には食卓のあらびきコショウと同じですが、しっとりとした土のような印象があります。スパイスの代表としても有名で、古代から貿易品として高い価値がつけられていました。
ブラックペッパーは非常に長い歴史をもち、アラビヤ人やペルシャ人によって、紀元前にインドから地中海沿岸地域に広がったとされています。ブラックペッパーは肉の保存性を高め、風味を増し、薬用にもなるため、古代ローマの時代には貨幣の代わりとして使われていたこともあるそうです。また、ブラックペッパーを求めるためにインドに向けて船を出したのが、大航海時代のはじまりともいわれています。
ブラックペッパーは、人間として地に足をつけた生活を送ることの大切さを確認するときによく選ばれる精油です。現代の生活は頭を使うことが極端に増え、陰性に偏りがちで、エネルギー(気)は上にあがってしまいがちです。思考ばかりが優先して、現実を直視し、受け入れることが難しくなっているのが現代人です。今、ブラックペッパーが気になったのであれば、今の現状を肌で感じて、現実と向き合うことの大切さを確認するチャンスです。人間として生きていくためには、母なる大地とのつながりが不可欠であり、その下支えがあってはじめて生きていることを実感できるのです。また、機会があるなら土いじりをしてみるのもいいでしょう。
ブラックペッパーの効果
ブラックペッパーは『心身の滞りを流したいとき』におすすめです。
- 気持ちを切り替え、目の前のことに集中させる
スパイシーな香りが、気持ちを切り替え、目の前のことに集中するのを助けてくれます。なじみのある香りなので、心に安心感与え、緊張による集中力の低下を防ぎます。 - 胃腸を活発化させ、全身を温める
食欲をそそる香りは脳を刺激し、胃腸の活動を高めます。胃腸の停滞感を緩和し、鼓腸を改善してくれます。血流促進作用があり、筋肉の疲労や冷え性にも効果的です。 - 脂肪、セルライトの除去に有効
交感神経刺激作用、血流促進作用により、脂肪燃焼やセルライトの除去が期待できます。
エネルギーの特性
- グラウンディング(地に足をつける)
- 自然のエネルギーに触れる
- 現実と向き合う
- 心と体の一体化
- 実行力の向上
- 地球への畏敬の念の想起
ブラックペッパーの使い方
芳香浴、ボディトリートメントに使用できます。
活用例
ジェルと配合することで、セルライトの除去のためのセルフマッサージに使用することができます。
- グレープフルーツ…4滴
- ブラックペッパー…3滴
- ジェル…25ml
材料をすべて混ぜ合わせ、気になるセルライトが気になる二の腕やふとももに塗りこみながらマッサージしていきます。ブラックペッパーとグレープフルーツは、いずれも血行促進作用があるため、セルライト周囲の血行を促進し、除去するようにはたらきかけてくれます。
ブレンド例
- ブラックペッパー1滴+オレンジ・スイート2滴
⇒甘くスパイシーな香りです。脳を刺激する香りで、食欲不振に効果が期待できます。 - ブラックペッパー1滴+ゼラニウム2滴
⇒落ち着いた深みのある香りです。ふわっと温かくしてくれます。
ブラックペッパーの注意点
皮膚刺激を起こすことがあるので、肌が敏感な方は低濃度で使用するよう注意してください。
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