
ベチバーは、草丈2mの背の高い多年草で、大きな株状に生長します。葉は細長く、細い根がスポンジ状の塊を形成します。この根茎から精油が抽出されます。
ベチバーの名前は、タミール語の「vetiverr(=まさかりで刈りとる)」に由来し、まさに収穫方法を表現しています。ベチバーは、インドでは古代から利用されていました。ベチバーの根は日除けとして吊り下げられ、虫除けの効果からうちわとしても使われています。現代では、オリエンタル調の香水には欠かせない香りです。
今回は、ベチバーの効果と意味についてまとめていきます。
ベチバーの基本データ
名前 | ベチバー、Vetiver |
和名 | カスカスガヤ |
学名 | Vetiveria zizanoides |
科名 | イネ科 |
使用部位 | 根部 |
四大元素(五行) | 水(土) |
チャクラ | 第1チャクラ |
ベチバーの特徴
ベチバーは、甘く温かで、落ち着きがある、樹の根を思わせる濃厚な香りです。別名「クスクス」ともいい、その落ち着いた香りから「静寂の精油」とも呼ばれています。
ベチバーはイネ科であり、深い根をしっかりとつける性質があるため、傾斜や堤防などの土止めとして植えられます。そのため、精油の効果としても地に足をつけ(グラウンディング)、精神のバランスをとり(バランシング)、体をどっしりと支えるはたらきがあります。
ベチバーは、古代インドでは生活に深く関わる植物で、宗教儀式の薫香や衣服の虫除けなどに利用されていました。独特の香りと香りの保留性をもつため、香水の原料としても重宝されています。
ベチバーは、この時期に、この地球上に生まれてきたことの意味を理解する必要があるときによく選ばれる精油です。これまでの人生における経験を活かして、ポジティブな未来に向かって再出発するために、今、エネルギーを満たすことが必要です。ベチバーは、そのためのエネルギーの再充電を手伝ってくれます。真の霊性は、お空の上にあるものではなく、実生活と密接に結びついているものであり、今の生活自体に精神性が内在されていることに気が付いてください。そうすれば、現状にどんな意味があるのかが分かり、ポジティブなエネルギーを充電しなおすことができるでしょう。
ベチバーの効果
ベチバーは『全身を楽にして、どさっと休みたいとき』におすすめです。
- 安心感で包みこんでくれる
ベチバーの土のような香りが、大いなるものにしっかりと支えられているような感覚をもたらしてくれます。それによって、ネガティブな感情や精神疲労が緩和されます。また、心理的な問題を原因とする食欲不振や不眠症状にも効果的です。 - 循環を促進し、痛みを緩和させる
循環促進作用があり、関節炎や筋肉痛の緩和に有用です。季節の変わり目の停滞感にも効果を発揮します。 - 感染性皮膚疾患に効果的
ニキビや吹出物など、感染性の皮膚疾患に有効です。疲れた肌や硬くなった肌のケアにも使用できます。ただし、香りが強く残りやすいため、使用量には注意が必要です。
エネルギーの特性
- グラウンディングとバランシング
- ポジティブなエネルギーの充電
- ネガティブなエネルギーの除去
- 生命力の向上
- 内なる神性への気づき
ベチバーの使い方
芳香浴、沐浴、ボディトリートメント、スキンケアに使用できます。
活用例
ベチバーは、感情の解放に有用な精油です。落ち込んで、体がこわばってしまっているときに、その感情を外に出すことを助けてくれます。
- ベチバー…1滴
- ジャスミン…3滴
- オイル…30ml
材料をすべてよく混ぜ合わせ、胸元を中心にセルフケアします。気持ちがスッと外に出ていくような感じがしたら、もう気分に振り回されることはないでしょう。
ブレンド例
- ベチバー1滴+ジュニパーベリー2滴
⇒春の訪れを感じられる香りです。季節の変わり目の切り替えにおすすめです。 - ベチバー1滴+オレンジ・スイート5滴
⇒甘く、深みのある香りです。イラっとした気分を落ち着かせてくれます。
ベチバーの注意点
毒性は特にありません。精油の基本的な使用法を守ってください。
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